こんにちは!ピラティススタジオISLANDの水井エリナです。ピラティスのエクササイズで有名なロールアップ。シンプルな動作ですが、
と、諦めてしまった方も多くいらっしゃるかと思います。
ロールアップのコツは、背中を丸く保ちながら動くという動作に慣れることが重要になります。
この記事では、私が実際にレッスンでお客様に伝えている内容も取り入れながら、
- ロールアップのやり方
- ロールアップのコツ
- ロールアップが上手くできない原因
- 腰が硬く丸くなりにくいときのセルフケア
の順番にご紹介させていただきます。この記事を読めばあなたも自分の苦手な動きを分析しながら、理想の動きを目指すことができるでしょう。
ロールアップのやり方
では、実際に『ロールアップ』の行い方を紹介させていただきます。
スタートポジション
- 仰向けで寝たら、踵と踵は付け、つま先の間は拳1個ほどのスペースを開けVの字(つま先は天井)
- 両腕は肩の真上に伸ばし、天井に向けて前ならえ(手のひらは足に向ける)
- マットと腰の間は手のひら1枚分のスペースを保ちながら、背骨を長く保つ
動作
- 頭を1つ頷き、背骨を1つ1つマットから離しながら上体を起こします
- 起き上がったら、手を前に伸ばしながら、上体を更に前方に傾けます
- お尻を後ろに転がし、背骨1つ1つをマットに置くように上体を下ろしていく
- 頭が付いたら、両腕を耳の横に万歳
呼吸
- (1回目)息を吸って準備、吐きながら上体を起こします
- 息を吸ってお尻を後ろに転がし、吐きながら上体を下ろします
- (2回目以降)息を吸って腕が天井、吐きながら上体を起こします
- 息を吸ってお尻を後ろに転がし、吐きながら上体を下ろします
ロールアップのコツ
ロールアップのコツは、「腰背部を丸く保ちながら動く」動作に慣れることです。ロールアップが苦手な方は、腰背部に力みが強く、背骨を丸く保ちながら動く動作が苦手です。そのような方に、まずは腰背部を丸く保ちながら動くことを習得できるオススメのエクササイズが「ローリング・ライク・ア・ボール」です。
ロールアップは、背骨の柔軟性に加え、体幹や腹筋群の強化も必要なのに対して、ローリングは揺れの反動を活かすことで、腰背部を丸く保ちながら動くことを習得できます。
ローリング・ライク・ア・ボール
スタートポジション
- 坐骨の後ろに座り両足は床から離す
- 両腕で外側から両膝を抱え込むように脛の前で手を重ねる
- 脚は踵揃え、つま先の間は拳一個(つま先は伸ばす)
- 両膝は肩幅まで広げたら、目線をお腹に移す
動作
- 肩のあたりまで転がる
- 元に戻って、ピタッと止まる
呼吸
- 吸って転がる
- 吐いて起き上がる
ロールアップが上手くできない原因
ロールアップは、脚を伸ばした状態で上体をマットから起こし、再びマットに寝ていくという単純な動きです。一見すると、腹筋が強ければ簡単にできるエクササイズにも思われがちですが、腹筋の強さだけでは滑らかにスムーズな動きは不可能です。今回は、よくある原因を例に
- 腹筋が弱い
- 首や肩が起きあがろうとしてしまう
- 背骨が硬い
- 骨盤が後傾していない
の順番に解説させていただきます。
お腹のインナーマッスルが弱い
ロールアップで強化していくべき筋肉は腹横筋という腹部のインナーマッスルです。
このエクササイズで使いたい筋肉は、腹筋運動と聞いてイメージするシックスパックに割れる腹直筋がメインではありません。
なので、腹直筋を鍛えている筋肉量の多い男性でも、ロールアップができないことが多いです。
肋骨と骨盤の距離を保ちながら、背骨をより長く保ちながら一定のスピードで行うロールアップには、腹横筋の強化が必要です。
首や肩で起き上がろうとしてしまう
人間の頭の重さは、成人でおよそ体重の10%もあると言われています。体重が60kgであれば頭だけで約6kg。2Lのペットボトル3本分の重さです。
それだけ重量のある頭部を持ち上げようとするため、無意識に首や肩周りに力みが生じます。
背骨の上部を正しく床から持ち上げるためには、胸椎部分を丸めながら、起き上がる必要があります。
しかし、首や肩周りに力が入ることで、胸椎部分の動きが悪くなり、スムーズに起き上がれなくなります。よって、勢いで起き上がったり、逆に首や肩こりを引き起こしてしまうことにつながります。
背骨が硬い
ロールアップを正しく行うためには、お腹の力だけではなく背骨をしなやかに動かすことが重要です。背骨とは、椎骨と言った小さな骨が一つ一つ積み上げられ、
- 頚椎(首):7椎
- 胸椎(胸):12椎
- 腰椎(腰):5椎
- 仙骨
- 尾骨
の28個の骨で形成され、緩やかなS字ラインを保っています。
ロールアップを行う際には、この椎骨1つ1つをいかにしなやかに動かすことができるかがポイントです。背骨が硬くなることで、1本の長い棒のような動きしかできなくなるため、丸まりながら寝たり、起き上がったりの動作ができなくなります。
背骨は、本来『前屈・後屈・側屈・回旋』といった様々な方向へ動かすことが可能です。ですが、最も重力の影響を受けやすいため、意識的に動かさないことで、縮まりやすく固まりやすくなってしまい、結果として、本来あるべき緩やかなS字カーブが乱れ、肩こりや腰痛などの原因にもつながります。
骨盤が後傾していない
日本人女性に多い「反り腰姿勢」の方は特にロールアップが苦手です。
反り腰姿勢の特徴として、骨盤の前傾※・リブフレア※・膝の過度な進展が挙げられます。
※骨盤の前傾:横から見て恥骨よりもASIS が前にある場合
※リブフレア:正面から見て肋骨が90度以上開いている状態
この結果、腹横筋というお腹のインナーマッスルや腿裏の筋肉が使われず、脊柱起立筋や腰方形筋といった腰周りの筋肉や太腿の前側の筋肉を過度に使うことで、骨盤が前傾しやすくなります。よって骨盤を後傾にする動きが難しいです。
ロールアップでは、椎骨一つ一つを動かし、背骨のカーブを作りながらロールができるかがポイントです。
普段から反る動きが得意な反り腰気味の方は、ロールアップのような骨盤を後傾の状態にしながら背骨を丸く動かす動きが行いにくくなります。
骨盤のニュートラル:横から見てASIS (上前腸骨棘)と恥骨が床に対して垂直
※骨盤の前傾:横から見て恥骨よりもASIS が前にある場合
骨盤の後傾:横から見てASIS とPSIS(上後腸骨棘)床に対して平行の場合
※リブフレア:正面から見て肋骨が90度以上開いている状態
腰が硬く丸くなりにくいときのセルフケア
ロールアップがスムーズにできない原因は一つではありません。
より正しく自身の動きを確認するためにも、スタジオでトレーナーにより詳しく見てもらうことをオススメします。
また、動きをよりスムーズに行うために、自宅でのセルフケアを取り入れることも、より正確で正しい動きを身につけるために効果的です。
クロックワーク
骨盤を大きく動かしながら、骨盤の後傾・ニュートラル・骨盤の前傾の動きをスムーズに行うことが可能になります。よって、ロールアップに必要な骨盤後傾の動きの習得に効果的です。
腰周りをほぐす
使い過ぎで硬くなっている筋肉を柔らかくする手段として、ほぐし、緩めることも効果的です。自宅でのセルフケアとして、ゴムボールやテニスボールなどの簡単な道具を使って、硬くなっている腰回りの筋肉をほぐしましょう。エクササイズだけでは緩めることができない部分の筋肉も柔らかくすることができるため、ロールアップの動作が行いやすくなります。
一つ一つの動作が丁寧なピラティススタジオISLAND
・原因はわかったけど、思うようにできない…
・1人だと挫折してしまう…
そんな時は、ピラティススタジオでトレーナーに自身の動きの癖を確認してもらうのも1つの方法です。
しかし、未経験でもピラティスはできるのかな…と不安に思う方も多いのではないでしょうか?
ピラティススタジオISLANDでは、お客様1人1人の「動きの癖」「姿勢」「筋肉のバランス」の3つの観点から
- なぜロールアップができないのか
- どのように改善していくことでロールアップができるようになるのか
を分析、説明し、それぞれのお客様のレベルに合わせたメニューを提供させていただきます。ピラティスの細かい動作に悩みがある方、ピラティススタジオISLANDにご相談ください。
ピラティススタジオISLAND
住所 | 新潟市中央区米山7⁻6 ハードフィールド米山2階 |
TEL | 025-250-5359 |
アクセス | 新潟駅から徒歩12分 |
駐車場 | 無料駐車場あり(グループレッスンの方は除く) |
営業時間 | 9:00~20:00 |